「…オレって、そんなに女ったらしに見えるか?」

そう言った雄一はとても悲しそうな顔で私を見つめる。


「…そう見えますけど」

雄一の顔をまともに見られず、視線を泳がせる。



「…そう見えるのは、あのことが原因か?」

「・・・・」

雄一の言葉にチラッと雄一を見た。


「たまたま見かけたオレと女子社員のラブシーン。

…ラブシーンと言っても、女が突然オレに抱きついてきただけなんだが」


「・・・・」


「美緒が勝手に勘違いして、オレに別れを切り出した

オレにとっては最悪の出来事・・・

オレの心の中には、後にも先にも美緒、お前ただ一人しかいないのに。

オレに近寄る女は、金目当て、地位を目当てに近寄ってくる女ばかりだ。

そんな中で唯一、オレを一人の男として見てくれたのは美緒だけで。

そんな美緒が、どれだけ大切で愛おしい存在だったか

…お前にこのオレの気持ちがわかるか?」


・・・初めて聞かされた雄一の心の中の気持ち。

すべてが思っていた事とは逆で、何も言い返せなかった。