「事故で死んで、一人きりなんです」



「そういうことなら、私も応援するわ」



「え?」



「私もさぁ、好きでこの仕事してるわけじゃないの。
両親が2人とも入院してて、その治療代のため」



「そうなんですか」



「つくづく思うわ。平凡な人生がどれだけ幸せなことかってね」



「そうですね」


響子は華恋の言葉を噛み締めた。