パタパタパタパタ
「はあ…はあ…」

繭どこにいるの…どうしていないの…?

「繭!どこ、どこなの!?いるなら返事してよ!」
学園の廊下を走りながら叫ぶ

「繭…いるなら…いるなら返事してよ!!」
何度も叫ぶが、繭の姿はどこにもない

「どうしてこんなことに…?」




















━━二日前━━

「澪!遊びに行こ!」

「うん!どこ行くー?」

私の名前は【神崎 澪】(かんざき みお)

17歳の高校生


もう一人の子は【相澤 繭】(あいざわ まゆ)
私の同級生
繭は私の一番の親友だ

「ねえねえ、澪って怖いの好き?」
「うん!大好きだよ!!」

「じゃあ……」

というわけで、私と繭はここらでは物凄く有名な心霊スポット、《東雲学園》にやってきた

およそ20年前に廃校になったきり、誰も近付かなくなった場所

「いかにも幽霊が出そうなとこだねぇ〜」
楽しそうに繭が言う
この建物はところどころ色あせていて、雑草だらけ
落書きも十分にあり、窓ガラスにはヒビがはいっている


「うわー…気味悪いね…」
私は体をさすりながら言う

「大丈夫大丈夫!ほら、行くよ!」
繭が私の手をひいて学園に続く扉を開ける


ここで開けなければあんな事にはならなかったのに