私はいつも届かない”モノ”に憧れる。 いや、届かないからといって安心しているのかもしれない。小さな逃げ道、とでもいうような休息所を。 でも、もし仮にその”モノ”に届いてしまったら、私はいったいどうなるのだろう。 休息所はもう、ない。 いったい私は逃げずにいられるのだろうか。