ゆっくり休んだあたしは、現場復帰した。


でもそこで事件は起きた

「惟知嘉?どうしたまだ気分悪い?」

「いえ。大丈夫です」

なんで笑えないの??
どうして笑顔になれないの?
なんで??
昨日あんなに休んだじゃん!
なのにどうして・・・・
何でなのよ

「惟知嘉今日はもう帰りましょう。明日また撮り直すわ」

「大丈夫です。できます。」

「でも今日全然笑えてないじゃない」

「それは・・・」

なぜかわからなかった。
どうしてできないのかわからなかった。


「惟知嘉?大丈夫?」

仕事を早退した私は学校に行った。

海斗くんと愛莉に会いたかった。

「あーいーりー」

「どうしたの!!??」

いきなり泣きだした私に愛莉は戸惑っていた。

「惟知嘉?落ちつこ?どうしたの?」

「ふぇー・・・もうヤダぁ~」

「何があったの?」
愛莉はゆっくり丁寧に聞いてきてくれた。

全部話した。
昨日倒れたこと。
今日の撮影で全然笑顔になれなかったこと。
モデルの仕事が嫌いなこと。

愛莉はすべて聞いてくれた。

「あのさぁそれってスランプなんじゃない?」

「スランプ?」

「うん。突然前まで出来てたことができなくなったんでしょ?たぶんスランプだよ」

「どうすれば治る?」

「んー、息抜きでもしてみたら?」

「息抜き?」

「そう。息抜き」
考えたどうやって息抜きするか。
でもあたしは海斗くんを頼ってしまった。