「失礼します…」



「またお前かよ…」




やっぱり来ない方がいいのかな…。



「あ…えと…ごめんなさい…」




「別に怒ってねーだろ」



「颯斗〜♡」

「あんな子より私と話そうよぉ〜♡」




「…ごめんなさい…私、帰るね…」



「は?え、ちょ…おい!!」




病室を飛び出そうとした私を颯斗が止めた。



「放して…」



「なんで…なんで泣いてんだよ…」




「……泣いてなんか…ないです」



泣いてなんか…泣いてなんかないもん…。