先輩は真顔で即答した。

「本当に好きな人としか付き合っちゃだめだろ。適当に、とか、そういうのは良くないよ。」

それを聞くと女の先輩は泣きそうになったのを一度堪えて先輩の方を見て言った。

「…じゃあ早く好きな人見つけなよね!あたしが迷惑してるんだからさ!」

そう言って女の先輩は何処かへ走り去って行った。先輩はその姿を見て、何がいけなかったのかよくわからないという顔をしながら、先輩もまた何処かへ歩いて行った。

2人の姿が見えなくなってから、私と友だちはロッカーから出た。

「…大変な人、好きになっちゃったんだね。」友だちが私に言う。
私はさっきの衝撃が凄くて、言葉が出てこなかった。