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「あれー?? 柊子先輩、どーしたんですか!?」


「どーした……て、バイト終わったから、顔出しに………あと差し入れと」


「あぁ、ありがとうございます。

───そっかぁ、最終組、ちょっと前に出ちゃったなぁ」



大学の部室棟前にひょっこり姿を現わしたあたしに、気づくや否や、

今日の企画運営の2年生達にびっくりされた。


もう、夜の9時はとっくに回っている。


バイト帰りにそのまま上り電車に乗って、
大学に戻ってきてしまったあたし。


途中、自宅に連絡を入れたら、

「この不良娘!」と母親にどやされた。



「明日は土曜日だし! バイトもないし!」と笑ってごまかして、

外泊の許可をもらい、現在に至る。