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瑤子ちゃんの運転で出発したあたし達は、まず支所に寄り、戸籍謄本を取ることにした。
「代理で大丈夫だから、行ってくるよ」
そう言い残して、瑤子ちゃんは運転席を降りていった。
────代理でOKなら、なんであたしを誘ったんだろ……
瑤子ちゃん、あたしが変な表情をしていたのに気づいて、気を遣って連れ出してくれたんだろうか。
安西さんから電話をもらってから───
ずっとおかしな感覚に囚われている。
怖い
逃げ出したい
苦しい
───殺したい
多分………これは前世(カコ)の記憶の残骸………
でも、その正体がわからない………
考えて─── 一つ、思い出したことがある。
“にじいろの郷”で、郁生くんとお店に入った時。
気分が悪くなった………あの時と、感覚が似ている………そんな気がする……
キーになるのは────…………