熱と混乱と疲れとでウトウトしながら、
自分でも分からない言葉達が口をついて出ていた。
「あたし……ね」
「………?」
「ずっと……逢いたかったの……
逢って、言いたかった……」
「───……なにを?」
「……“約束、守れなかった”って……
“ごめんなさい”って…」
「約束? ……なんで、謝るの……?」
「だって、……“あたし”───“あなた”……を………」
そこから先は───言葉にならなかった。
郁生くんの温かさに、手の心地よさに、眠ってしまったらしい。
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