「トーコさん……」


「なぁに……?」


「─── 一緒に、いよう……?」


「……うん」




───秋の訪れを感じさせる、少しひんやりとした風を受けながら、

あたし達は新たな誓いに、お互いを強く強く抱きしめあった。



それが、たとえ未来(サキ)の見えないものだとしても、


あたしはもう、振り向かないで、あなたと一緒に同じ道を歩いていきたい。


だから────………



今、繋ぎあわせたこの手を、


ずっと離さないでいられるといいな。



ねえ? 郁生くん…………