「なんか……凄かった……色々と……

ジンジンして、なんか……足が地面についてない感じがする……」



ぐったりとお店の階段を降りていると、そんなあたしを振り返った雄仁がクククッと笑った。


「おまえの絶叫、すんごかったのな。店中に響き渡ってたし」


「だって……」


余裕な雄仁に悔しくなり、頬をふくらませながら抗議する。


「足つぼマッサージなんて初めてなんだもん。それに、あのおねーさんってかなりSだったよ、絶対」


あたしのむくれ顔を「はいはい」とあしらった雄仁は、


「痛いとこいっぱいあったってことは、それだけ体が疲れてるってさ。

バイトもいいけど、体いたわれよ。

女子高生も気にしてたけど、周りに心配かけんぞ」


「…………」


「あ、あとさ」


意地悪くニヤリと笑った雄仁が、あたしのお尻をポンっと叩きながら、


「“痩せてれば美人”ってのは間違い。

オンナはある程度肉がないとな、俺は抱き心地がいい方が好き」


「セ……セクハラっ!!」


もうっ……!!


あんたの好みはどうだっていいから!!