「夏バテ? ……って時期でもない気がするけど……大丈夫??」


「う~ん…靴屋のバイト、倉庫の中でやたら暑いからかなぁ」


「そっかぁ」と未桜ちゃんが「バイトって大変なんだねぇ」って、ムムムと皺を寄せた。


「まあ、夏限定で終わるから。
後期授業も始まるし、バイト変えるつもり。

───未桜ちゃんも、秋休みあるんでしょ? 試験終わったんだし」


「あ~、そうそう! ようやく試験から解放されたから、今夜はバッチリ眠れる!」


「……眠れないほど、勉強したのか?」


苦笑しながら、雄仁が突っ込んだ。


それをカラカラ笑ってかわした彼女は、「そーいえば、うちゅー人さん……」とおしゃべりを始め、

話題が変わったことに、あたしはほっと息をついた。