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波奈さんのマンションに着いたのは、明け方4時前くらいだっただろうか。


波奈さんには『仕事の関係で、今夜は帰らないよー』って言われていたな…と、ふと思い出しながら、

合鍵でオートロックマンションの扉を開け、部屋の前にたどり着くも、

あたしはしばらく玄関を開けずに、その前でぼんやりとたたずんでしまっていた。


長い間ボーッとしていたことに、ようやく気がついて、我に返った頭を振って部屋に入り……

のろのろとシャワーを浴びて、なんとかベッドまでたどり着いた頃には、もう空が明るくなり始めていた。


抜け殻のようになったあたしは、体も心もクタクタなのに、なかなか寝つけず、


───起きたのは、昼過ぎ……12時半過ぎのこと。

メールの着信音で、目が覚めた。


メールは2通きていた。