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……許されないのに。
昔も───生まれ変わった今生(イマ)も、想うことすら、本当は許されないのに。
どうしても、この想いを殺すことが出来ないの。
離れれば忘れられるなんて、
───逃げて、なかったことするなんて、出来っこないの。
いちごみるく飴の甘さが染みて……
好き……郁生くんが、好き………
こぼれ落ちた言葉は、郁生くんまで届かなかっただろうか。
───郁生くんは何も答えなかった。
ただ黙っていた。
でも………例え、聞こえていたとしても。
“現在(イマ)”の郁生くんにとって、
あたしの気持ちは、迷惑以外何物でもないだろう。
「─── 一つだけ、答えてくれる……?」