「えっと、でも……あの……ごめん……あの、今…何時……?」


「……2時よりは前……かな」


えっ!? そ……そんな時間なの!?


よく見たら、歩いているところは、見慣れた風景……大学の構内で。


時間にしても、場所にしても、

郁生くんがあたしをおぶって歩いているこの状況にしても、

一体、どうなってるの??


背中ごしにキョロキョロしているのが伝わったんだろう。


「トーコさん、挙動不審……」


吹き出した郁生くんが、


────事の経緯を、説明してくれた。