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久我家での生活は────

居心地が悪かろうが、
そんなのは別にどうでもよいことだった。


四年前に心が死んでしまった私にとっては……。


厄介なだけの私を押し付けられた久我家としては、
生かして食べさせるだけでも破格の待遇だろう。


嫁いでくる時、私付きの侍女も持ち物もこちらで用意され、

故郷と関わる物は全て断たれていた。


真が私の前から消えるようにいなくなって───


この城に来た頃、私は何回か死んでしまおうかと試みたけど……


母上を殺した私に、

『死して楽になることは赦さない』

という、実家の父上からの命令なのだろうか。


城の一番外れの館からほとんど出ることもなく、
人と話すこともなく、

問題を起こさないように監視されながら、
ただ息をして過ぎていくだけの日々。