しかし……

異母兄妹でさえ、結婚することがなくなっていたこの時代。

同じ父母の血を継いだ兄妹が恋仲になるなど、
───禁忌に他ならない、私達の関係。


……無論、何があっても隠し通すつもりだった。

守り通すつもりだった。


だって、育ってしまったこの恋を、もう殺すことは出来ないから。


真……もう、あなたがいなければ、私は途端に息も出来なくなる。


離したくない。───離さないで。



───けれども……

やはり人の目は欺けぬもの。


私と真の仲は周知となり────


私達の裏切りに、父上は激怒し、

母上は、己の身体の弱さが招いたと、
幼少期を共に過ごせなかったせいではないかと、

自分を責めて泣き…


破滅への足音が、少しずつ近づいてきていた───