兄弟の中で、一番年が近かったこともあり、
真兄様とすぐに仲良くなった。
物静かで思慮深い、柔らかな雰囲気を持った尊影兄様とは対照的で、
真兄様は次男坊らしくやんちゃで、人懐っこくて、物怖じしない性格の持ち主だった。
その愛嬌で、誰からも可愛がられる真兄様。
私は、一緒に過ごせなかった六年間をまるで埋めるように、
真兄様の後ばかりくっついていっては、よく姉様に叱られていた。
大好きな真兄様。
あの幼い日々、真兄様と遊んだり、手習いや剣の稽古をしたり、
時には城から抜け出して怒られたり、
真兄様と共に過ごす時間が、私の生活の全てだった。