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「───あー、お腹いたーい!」


大きな声でケラケラ笑いながら、

あたしは砂の上にお尻をついた。


「トーコさん、運動不足なんじゃない?」


息を弾ませて、あたしの隣にドサッと座った郁生くんが、そんなことを言う。


「これでも、毎週サークルで子供達と鬼ごっこやってるんだけどなー」


口を尖らせつつ、


「でも、……海辺を走るのって、気持ちいいね!」


もう一度笑顔になって、

はぁ…と大きく息をついた。


今日の海は凪いでいて、とても綺麗だ。


「…………」


寄せては返す波の音と、ちょっとした沈黙が重なり………


「………?」


ちらっ…と、郁生くんの方を見遣ると……、


すごく優しく、嬉しそうな郁生くんの瞳とぶつかって、


……ドキッとして、あたしが先に逸らしてしまった。