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『このままサボって、電車で一周してみよう』



あの後、───何故か、そんな話にまとまってしまった。


すぐに降りて、上り電車で戻れば、

学校へはギリギリ間に合う時間ではあったんだけど……。


そもそも、なんでこの電車に乗ったの?

……と、郁生くんに質問してみたら、


「悪の組織に尾行されてたから」


と、冗談めかされた。


「なにそれ? ………あたしのこと??」


「さぁ? ……クククッ…」


今日の郁生くん……笑いすぎ……


なんとなく、あたしが笑われているようで、釈然としなかったものの。