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久し振りの瑤子ちゃんの帰省で、
───やれ、レポートだ、バイトだ、サークルだと、
家で過ごすことを避けていたあたしは、
本当に久々に家族団欒を過ごした。
家で、皆と一緒に夕飯を取るのは、どれくらい振りだろう。
昨日は恐らくバイトの面接で、珍しく帰りが遅かった郁生くんも、
今日はいつも通りに帰ってきて………。
瑤子ちゃんがいてくれたおかげか……これまた久し振りに、まともに話すことが出来た。
瑤子ちゃん、ずっといてくれればいいのに……と思いつつも、
楽しい時間はあっという間で。
あたしは名残惜しそうに、玄関で瑤子ちゃんを見送っていた。