「あれ……え………ト…トーコ……さん………?」


夢から覚めたばかり、といった表情で、呆然と呟き……


「ご……ごめん! あ……と、俺、寝ぼけて…て、………ごめん!」


いつも冷静な郁生くんが、

これ以上にないくらい、うろたえ始めた。



「あれ…? なんで……俺、………いつの間に、寝て……

……夢……てか、……あれ? ……トーコさん、なんで……」



「……ごめん……ブレザー……ボタン……」



この状況を聞かれて、上手く言葉にならず、単語だけが並ぶ。