目が覚めてから数日もすればあたしは起き上がることができた。


2ヶ月なんて対したもんじゃない。


そう思ってたけど、2ヶ月の間に落ちた筋力は半端なくてすぐに筋肉痛があたしを襲っていた。


病室には毎日、慶が来てくれる。


あたしよりも早く目の覚めている慶はもう本調子みたいで神紅に戻っていた。


時には抗争の後に来たりして、傷だらけだったりもする。


それでも何も言わないのはそれが族なんだってことを知ってるから。


守りたいものがあれば人は強くなれる。


だから何も言えなくなるんだ。


ほら、今日も


愛しい人があたしの元へ来てくれる。


どれだけリハビリで疲れたとしてもあなたの顔を見て声を聞くだけで頑張れるんだよ。


はやくあなたの隣に戻りたい。


そう思えるから。