「あいつ…とはね
もうキレたの。」


「え~いつ?何で?」


結局…

エンジェルに一人で行った事も、斗真から携帯番号を教えてもらった事も香織には何も言えずにいた…。


あの夜のエレベーターの中のほんの小さな出来事が、私の口を黙らせてしまっていたから。


だから当然、生理が遅れていた事も言えないまま…


っていうか…


最大の問題の生理はきた。


アイツの電話を切ったそのすぐ後に…

だなんてまるでドラマみたいなホントの話。


でも、あんなに生理を嬉しいと思った事はなかった。


「…葵?まだひきづってんの?」


「ううん…そんな事ないよ。

元々好きってとこまで気持ち盛り上がってなかったし…

何ていうか自然消滅?みたいな感じかな」