「エリカが熱出したらしい…

…多分俺の風邪がうつったんだと思う」

「そう?……
やっぱりエリカさんなんだ。」



思いきり嫉妬して、思いきり嫌な女になってる自分に情けなくなった。


「ごめんな…」


そう言って抱きよせようとする斗真の手を振り払った。


「斗真は…
私よりもエリカさんが大事なんだね…?
どうせ、私の事なんてどうでもいいんでしょ…?」


「お前さ~何言ってんの?
何でそうなんの?

俺が熱出した時、色々とアイツにしてもらって助かった。
今度はアイツが熱出たってのに、ほっとけっつうのか?」


いつも優しく私を見つめる瞳はそこにはなかった。


それでも…

私も自分を止められなかった。