「おじいさん、どういうことなの?
完結作だったらどうだっていうのよ!?」
「おまえさんは本当に何も知らんのじゃのう…
良いか?
完結されたものは、もうどんな影響も受けないんじゃ。
つまり完全な大人になったようなもんじゃな。」
「大人に……?」
「そうじゃ。
完結した作品は他の者の手を借りずとも自立して生きていけるということじゃ。」
その言葉に、シュウも納得したように深く頷いた。
「なんじゃ、お主も知らんかったのか?」
「俺もまだこの世界にはそんなに長いことないからな。
それに、半分以上は現実に行ってたから。」
確かにそうだ。
あの小説を書き始めてまだそんなに経ってないうちに、シュウは現実に来ちゃったし…
その後もほとんど更新はしてなかったし…
この世界について、あんまり知らないのも当たり前か…
「じゃあ、私の世界は大丈夫だってこと!?」
「あれ…そうじゃったかいのう?」
「そうだよ!
私、最後にひかりとシュウが違う世界に繋がった門を通るシーンを書いて、確かに『fin』って書いたもん。」
「そうか…ならば、心配はいらんようじゃの。
それは良かった良かった。」
「お待たせしました。」
ちょうどそこへ私達の注文したケーキセットが運ばれて来た。
ケーキはどれもすっごくおいしそう!
確か、これってハヤト君の手作りなんだよね。
元々は不良で遊び人だったハヤト君がこんな素敵なケーキを作れるようになったなんて…
私はまるでハヤト君のおかあさんにでもなったような気分で…思わず胸が熱くなった。
「おいしい!」
ケーキは見た目だけじゃなく、味もとてもおいしいものだった。
スポンジもふわふわで、生クリームの甘さもちょうど良くて…
それにココアがまたおいしいの!
コクがあって、香りが良くて…
ここあちゃんと同じ名前のココアには、ハヤト君の思い入れが込められてるんだね。
ふと見ると、シュウはやけに真剣な表情でケーキを食べている。
「シュウ…どうかしたの?」
「……俺もこういう店、やってみたいな。」
「良いじゃん!
シュウもお料理やスイーツ作るの好きだし、良いんじゃない!?」
「それは無理だろ…そういう設定じゃないんだから。」
「え…でも、完結作は自立してるんだから、そういうこともありなんじゃ…」
おじいさんの方に視線を向けると、おじいさんは淡々と首を振った。
「店を作るということは、どうでも良いことではないから、それは無理じゃろうな。
あんたがケーキや料理を作って、近所の者を呼ぶくらいなら構わんじゃろうが…」
シュウは諦め顔で、おじいさんの言葉に何度も頷いた。
完結作だったらどうだっていうのよ!?」
「おまえさんは本当に何も知らんのじゃのう…
良いか?
完結されたものは、もうどんな影響も受けないんじゃ。
つまり完全な大人になったようなもんじゃな。」
「大人に……?」
「そうじゃ。
完結した作品は他の者の手を借りずとも自立して生きていけるということじゃ。」
その言葉に、シュウも納得したように深く頷いた。
「なんじゃ、お主も知らんかったのか?」
「俺もまだこの世界にはそんなに長いことないからな。
それに、半分以上は現実に行ってたから。」
確かにそうだ。
あの小説を書き始めてまだそんなに経ってないうちに、シュウは現実に来ちゃったし…
その後もほとんど更新はしてなかったし…
この世界について、あんまり知らないのも当たり前か…
「じゃあ、私の世界は大丈夫だってこと!?」
「あれ…そうじゃったかいのう?」
「そうだよ!
私、最後にひかりとシュウが違う世界に繋がった門を通るシーンを書いて、確かに『fin』って書いたもん。」
「そうか…ならば、心配はいらんようじゃの。
それは良かった良かった。」
「お待たせしました。」
ちょうどそこへ私達の注文したケーキセットが運ばれて来た。
ケーキはどれもすっごくおいしそう!
確か、これってハヤト君の手作りなんだよね。
元々は不良で遊び人だったハヤト君がこんな素敵なケーキを作れるようになったなんて…
私はまるでハヤト君のおかあさんにでもなったような気分で…思わず胸が熱くなった。
「おいしい!」
ケーキは見た目だけじゃなく、味もとてもおいしいものだった。
スポンジもふわふわで、生クリームの甘さもちょうど良くて…
それにココアがまたおいしいの!
コクがあって、香りが良くて…
ここあちゃんと同じ名前のココアには、ハヤト君の思い入れが込められてるんだね。
ふと見ると、シュウはやけに真剣な表情でケーキを食べている。
「シュウ…どうかしたの?」
「……俺もこういう店、やってみたいな。」
「良いじゃん!
シュウもお料理やスイーツ作るの好きだし、良いんじゃない!?」
「それは無理だろ…そういう設定じゃないんだから。」
「え…でも、完結作は自立してるんだから、そういうこともありなんじゃ…」
おじいさんの方に視線を向けると、おじいさんは淡々と首を振った。
「店を作るということは、どうでも良いことではないから、それは無理じゃろうな。
あんたがケーキや料理を作って、近所の者を呼ぶくらいなら構わんじゃろうが…」
シュウは諦め顔で、おじいさんの言葉に何度も頷いた。