兄さんの気持ちにじーんと来てた私は、次の瞬間、おそろしいことを思い着いてしまった。
(もし、兄さんが読むのをやめたら…
シュウ達はどうなっちゃうんだろう?)
「弱る」っていうのがどの程度なのかわからない。
兄さんのおかげでこの世界の住人はみな元気に暮らしてる。
ドラゴンの世界も皆元気だった。
だから、弱るっていうのが具体的にどんな風になるのかが私にはよくわからない…
「おじいさん…弱るっていうのはどういうことなの?
まさか……死んじゃうんじゃないよね!?」
それは口にするのもいやな質問ではあったけど、答えを聞かずに自分一人で考えてるのが苦しくて…それで、ストレートに質問をぶつけた。
「弱るはそのまんま弱るじゃ。
もちろん死ぬことはない。
だが、今みたいにどこかに遊びに行く事も出来なくなるし、まず行きたいとも思わなくなるじゃろうな。
言ってみれば、あんたの世界の病気…みたいなものかのう。
死に至る程ではないが、何をするにもだるいような…
むろん、それにも段階はある。
少しだるいだけの場合もあるじゃろうし……最悪の場合は、ゴーストに近い状況になるかもしれんな…
でも、ゴーストではないのだから他の世界には行けんがのう…」
その話を聞いて、私は一度だけ見たあのゴーストのことが頭に浮かび、背筋に冷たいものが走った。
もしもシュウがあんな風になってしまったらどうしよう…
その時…私はさらにおそろしいことを考えてしまった。
兄さんが私達を忘れるために、あの物語を消してしまったら…
そうでなくてもずっと更新してないからって、ホームページの会社が削除してしまうかもしれないし、会社自体がつぶれることだってあるかもしれないし…
そうなったら、シュウは……そして、私は……
あまりの恐怖に,私は頭を抱え俯いてしまった。
「どうしたんだ、ひかり?」
「大丈夫じゃ。
あんたは元々この世界の人間ではないんじゃから、きっと弱ることはなかろう。」
「そんなこと…!
私だけ元気でいても、仕方がないじゃない!
それに……もしも、あの小説が削除されちゃったら、皆は……」
「……そうじゃな。
そういうことになれば、この世界はなくなって、皆ゴーストになるじゃろうな。」
おそろしいことを、いとも冷静に言うおじいさんの顔を私はじっとみつめた。
もしも、そんなことになったら、私はシュウと一緒にこの世界に来た意味がなくなってしまう。
シュウが幸せに暮らせるようにって、自分の世界を捨ててこっちに来たのに…
本当にそんなことになってしまったら私は一体どうすれば……
ついに堪えきれず,私の瞳からは一粒の涙が零れ落ちた。
(もし、兄さんが読むのをやめたら…
シュウ達はどうなっちゃうんだろう?)
「弱る」っていうのがどの程度なのかわからない。
兄さんのおかげでこの世界の住人はみな元気に暮らしてる。
ドラゴンの世界も皆元気だった。
だから、弱るっていうのが具体的にどんな風になるのかが私にはよくわからない…
「おじいさん…弱るっていうのはどういうことなの?
まさか……死んじゃうんじゃないよね!?」
それは口にするのもいやな質問ではあったけど、答えを聞かずに自分一人で考えてるのが苦しくて…それで、ストレートに質問をぶつけた。
「弱るはそのまんま弱るじゃ。
もちろん死ぬことはない。
だが、今みたいにどこかに遊びに行く事も出来なくなるし、まず行きたいとも思わなくなるじゃろうな。
言ってみれば、あんたの世界の病気…みたいなものかのう。
死に至る程ではないが、何をするにもだるいような…
むろん、それにも段階はある。
少しだるいだけの場合もあるじゃろうし……最悪の場合は、ゴーストに近い状況になるかもしれんな…
でも、ゴーストではないのだから他の世界には行けんがのう…」
その話を聞いて、私は一度だけ見たあのゴーストのことが頭に浮かび、背筋に冷たいものが走った。
もしもシュウがあんな風になってしまったらどうしよう…
その時…私はさらにおそろしいことを考えてしまった。
兄さんが私達を忘れるために、あの物語を消してしまったら…
そうでなくてもずっと更新してないからって、ホームページの会社が削除してしまうかもしれないし、会社自体がつぶれることだってあるかもしれないし…
そうなったら、シュウは……そして、私は……
あまりの恐怖に,私は頭を抱え俯いてしまった。
「どうしたんだ、ひかり?」
「大丈夫じゃ。
あんたは元々この世界の人間ではないんじゃから、きっと弱ることはなかろう。」
「そんなこと…!
私だけ元気でいても、仕方がないじゃない!
それに……もしも、あの小説が削除されちゃったら、皆は……」
「……そうじゃな。
そういうことになれば、この世界はなくなって、皆ゴーストになるじゃろうな。」
おそろしいことを、いとも冷静に言うおじいさんの顔を私はじっとみつめた。
もしも、そんなことになったら、私はシュウと一緒にこの世界に来た意味がなくなってしまう。
シュウが幸せに暮らせるようにって、自分の世界を捨ててこっちに来たのに…
本当にそんなことになってしまったら私は一体どうすれば……
ついに堪えきれず,私の瞳からは一粒の涙が零れ落ちた。