「そっ、それはっ…」


一気に顔が紅く染まるのがわかる。
すると、綾は不機嫌そうに髪を掻き上げて、私を担いだ。


「きゃっ!!」

「無理」

「降ろして降ろしてっ!!」

「無理だ、ちゃんと掴まっとけよ」

「いやあああぁぁあ!」


私を担ぎ上げた後、綾は腕に着けた有名ブランドの腕時計を見て、「後1分ちょいか・・・」と呟いた。


何故!?

足をばたつかせてもびくともしない……!!