その姿を見て、思わず泣き出しそうになる

押し込めていた想いが溢れそうで


グッと手綱を握りしめて、理性の端を掴む

この地を去ろうと決めた心が、揺らぎそうで




それでも




「アレンッ!!」



夢の中で何度も聞いた、その声が耳に届いて胸が締め付けられる


駆けてくる、その姿が

愛おしくて

息もできなくなる




色を失った世界が

光を得て、輝きだす