溢れる想いを抑える為に、一度グッと強く瞳を閉じる


この景色も

この想いも

瞳の奥に閉じ込める様に

すべてを忘れる為に




さよなら、レイア―――




小さく心の中でそう呟いて、瞳を開けた世界に

光はもうなかった





「彼女を頼む」



そんな世界の中で俺を見上げるホリスに、そう言葉をかける


その返事を待つ前に

俺は馬の首を帰路に向ける



もう、振り返らないと決めて