「――朝...か」



目の奥が痛くなる程、晴れ渡った空を見上げて、そう呟く



昨日の雨もすっかり止んで

世界はキラキラと露だけが残っている




「お目覚めですか?」



扉の開く音が聞こえたと思って振り返ると

そこにグレイスが立っていた


その表情がいつもより陰っている事に気づく




「どうした?」

「どうした、などと...」



首を傾げた俺に、キッと視線を向けて

抗う様に、そう言ったグレイス