雨が降ってきた


しとしと、と

音もなく



そして、俺の体を覆って

濡らしていく



徐々に水気を帯びて重たくなる体で

ゆっくりと足を前にだす


降り積もっていく重みは

俺の心と同じだと思って

また乾いた笑い声が小さく響いた




それでも足を前にだす




壊れてしまいそうな

心を押さえて