彼の願いを叶えてやりたい
でも、それは私達の別れを意味する
ゆらゆらと揺れる心
自分の剣の腕が上達する度に、心に影が差す
終わりが近づいていると、感じたから
この恋に未来などないと、分かっている
私は一国の王女で
この国を守る使命を持っている
この国を出る事は許されない
ましてや、アレンをこの国に縛り付けておく事もできない
あんなにも、帰りたいと思っているアレン
を、縛り付けておく事など―――
それでも、一緒にいたいと思うのは
私の我儘でしかないのだけど
それでも
会いたいと心が叫んでいるのだ
強く