始めは、おかしな男だと思った

突き放しても突き放しても、歩み寄ってくる



でも、それと同時に芯の強い男だとも思った

真っ直ぐに前を向いて、自分の歩むべき道をしっかりと自分の足で歩いている男だと



互いの時間を共有していくうちに、どんどん惹かれていく自分が手に取る様に分かった


寂しさで壊れてしまいそうだった心に

明るい太陽の様な光を灯してくれた



会う度に強くなる、その明かりが

今では、私のすべてになっている



恋だ。と分かるのに、時間はいらなかった



だから、あんな約束をした自分を深く恨んだ



〝――剣を教えてくれたら、国へ返す――″




そんな約束が、私の首を絞める

自分で蒔いた種だと言うのに