「民を助けてくれたのだ。礼を言いたい」



そう言った私の瞳を、ようやく見つめるホリス

鋭い瞳は私の心の中を見ている様な錯覚に陥る

そして、私の胸の内をすべて感じ取っている様に思う



真っ赤に燃えている

私の心を




アレンと会えなくなってからも

私は毎日、ここに通っている



アレンと過ごした、この時の庭へ――



待っている。

夜になる度に

アレンが来るのを、ずっと―――