砦の上からホリスや父達と共に森を見下ろす

いつもと変わらず美しい世界なのに

鳥や獣達の姿がない



背後でバサバサとアネモスの旗が揺れている

それが、どこか非現実的に感じた




「アレン、ゲル」




急に名を呼ばれて隣を向く

すると、横目で俺達を見るホリスと目が合った



美しい銀の髪を風に遊ばせて

どこか退廃的な雰囲気を纏うホリス



初めて会った時と同じ様な鎧を身に着けて

真っ直ぐに前を見据えた





「決して、死ぬな」





力強く伸びた言葉が、俺や父に届く

以前は無かった、温かさと共に