何も言わずに、ただじっと俺の事を見上げる彼女をそっと抱きしめる



すっぽりと俺の腕の中に包まれた彼女

美しい金の髪を優しく撫でて、キスを落とす




「もう‥戻れぬのだな」




呟いた言葉が、今にも消えてしまいそうだった

ぐっと俺の背中に周った腕に応える様に、一度強く彼女を抱きしめた




「必ず、俺が守る」

「――」

「レイアも、この国も」




奪われてたまるものか


やっと見つけた、俺の生きる場所

何に変えても、守りたい人




「私も戦う」

「――」

「私も、アレンとこの国を守る」