「兵を集めよっ! ガスパルを迎え撃つ!」
くっと顎を引いて、力強くそう告げたレイア
その途端に雄叫びの様な声が上がって、一気に士気が上がる
「戦に備えよっ!」
「おおぉ―――っっ!!」
雄叫びと共に、部屋にいた者達が散り散りに部屋から出て行く
最後に部屋から出て行ったホリスが、チラリと俺とレイアを横目で見てから
静かに扉を閉めた
徐々に音を無くす部屋の中に残された俺達
静まり返った部屋が、どこか現実から切り離されている様に感じる
そんな中で、力強く握られる手が現実をしっかりと掴んでいる
ゆっくりと隣に視線を向けると
俺を見つめる、ターコイズの瞳が目に入る
どこか切なさを孕んだ、その瞳が
俺を見つめている