そんな俺を片時もその表情を崩す事なく、じっと見つめるホリス

あの日と同じ様に、まるで威嚇する様な鋭い眼差しで



風が吹いて、俺の髪を巻き上げる

優しく、まるで撫でる様に



それを合図にホリスは、口を開いた





「――‥二度と」

「――」

「二度と、姫には会わせない」




揺るがない瞳が俺を射る

ぐらぐらと揺れる俺の心を



揺らいでいる所なんて見せたくないと思って、平静を装っていたけど

きっと、ホリスは気づいている

俺の気持ちを







「この国を去れ」




でも、続いた言葉に

俺の瞳は揺れた


惜しげも無く