ホリスが抱える闇は、以前のレイアと似ている



愛する者の死

残された、喪失感

先の見えない未来―――



それでも、必死に前を向いて生きている

彼女も、ホリスも





「できる事なら、もう一度会いたい」




静けさの中に、レイアの声が伸びる

どこか寂しさを残して



すると




「寂しさや悲しみに、のみ込まれてはなりませぬぞ。姫」

「――」

「私達は、未来を生きなくては」




そんな彼女に、ホリスが声を上げる

いつもの強い眼差しを添えて



その言葉に、先程と同じ不具合を感じる

必死に現実にしがみつこうとする

ホリスの抗いを



レイアも、それに気づいたのか

悲しそうに、その瞳を細めた