俺の言葉を聞いて、微かに眉をピクリと動かしたホリス
それでも、俺の次の言葉を待つ様に口を閉ざしたまま視線を向けた
そんなホリスの瞳を見つめたまま、再び口を開く
「彼女に、剣を教えていた」
大切なものを守りたいと言った彼女の言葉を思い出す
あの時は分からなかったけど
きっと彼女の守りたいモノは
この国だ。
美しい、この光の国を守りたくて
彼女は剣を取った
耐え忍ぶ『強さ』ではなく
剣を持つ『強さ』を選んだんだ
そこで、またふっと自嘲気に笑う
そんな俺を訝しげに見たホリスを無視して
笑う
初めから、彼女は
俺なんて見ていなかったのだと
きっと
今もそれは変わらない