「――まぁ、しかし。騎士としては申し分ない」




いつもの、どこか冷たい表情でそう呟くホリス

チラリと俺を横目に見て、すぐに視線を逸らした



それでも、昔と違うのは

その纏う空気感だと思う




「ホリスとは、いい同士になれるよ」



その言葉が何だか無性に嬉しくて、緩む頬を押さえる事なく、目の前のホリスにそう言う

すると、少しだけ目を伏せたホリスが

小さく「あぁ。」と呟いた




どこまでも不器用な男だな。と思って可笑しくなる



ふと視線を感じて、隣を向くと

柔らかく微笑んでいるレイアがいた



その表情が、余りにも穏やかで

思わず見入ってしまう