「恋をしているんだな。アレン」

「――っ」



優しく微笑んでそう言った父の言葉に一気に顔に熱が行く

訳は分からないが、なんだか無性に恥ずかしかった



恋なんて今までした事なんてなかったし

もちろん、父さんとこんな話もした事なかった



だからだろうか

恥ずかしくて顔から火が噴きそうだ



口を馬鹿みたいにパクパクさせていると、父がクククッと喉を鳴らして笑い始めた

その姿が更に俺の熱を上げさせる




「そうか。アレンが恋か」

「父さんっ――違っ」



何が違うのか分からないけど、なんだか抗いたかった

それでも、そんな事父さんには逆効果みたいで、更に喉を鳴らして笑い始めた