俺の言葉を聞いて、黙り込んだ父

ただその瞳だけは、俺を見据えて動かない



張りつめた空気が俺の首を絞める

窒息しそうな世界の中、ただ父の瞳だけを見つめ返した


すると





「――あの、姫か」



小さく呟く様に言葉を落とした父

真っ直ぐ俺を見つめていた瞳を伏せて、そう言った




「目が覚めて、お前を見て変わったと言っただろう」

「――あぁ」

「確かにお前は変わった――愛を...人を愛する事を知ったんだな」



ゆっくりと、伏せていた瞳を上げた父


大きな目を細めて

柔らかく微笑んでいた


どこか

悲しそうに