「顔が赤い」

「――誰のせいだと思っている」

「俺のせい?」



悪戯心に火がついて、俯く彼女の顎先に手を添えて上を向かせる

そして、何も言わずにじっと瞳を潤ませる彼女を見つめた

すると、少し悔しそうに唇を噛んだレイアが小さな声で呟く





「ア..アレンのせいだ」



そう言って俺を睨みつける彼女の瞼にキスを落とす

まるで熱でもあるのかと思うほど熱い彼女の肌を感じて、愛おしさが募る




「おあずけだ」



そして緩む頬のまま、真っ赤に染まった彼女の耳にそう囁いた





ぴったりとくっついていた体を離して、最後に彼女の頭を優しく撫でてから、グレイスの方に視線を向ける

しばらくすると、息を切らしたグレイスが俺達の元までやってきて、深く一度平伏した