「――俺も、秋が好きだと思ったんだ」



この燃える様な色の木の葉が

俺の心に宿る色と似ていて



柔らかい彼女の髪を、ゆっくりとすく

甘い咽返る様な花の香りに胸が締め付けられる



少し頬を赤らめて微笑む彼女

濡れた様に輝くターコイズの瞳がゆっくりと細められる




「アレン」



囁く様に俺の名を呼ぶ彼女が愛おしい

このままメチャクチャにしてしまいたい、とさえ思う




「もっと近くに」

「――アレン」

「ちゃんと顔を見せて」



はにかむ様に笑う彼女の腰に手を回す

折れてしまいそうなほど、細い体

それでいて、花の茎の様にしなやかな体