風を切る音が耳元で鳴る

目の前でいる男達との距離を一気に詰めていく




黒い衣に身を包んだ1人のガスパルの男が剣を大きく振りかぶって、俺目掛けて振り下ろす

それをヒラリと交わして、胴の部分を一気に斬りつけた



途端に花が散る様に、世界に飛び散る赤

夕日で真っ赤に染まった青葉の上に落ちて、染める




「クソッ」


背後から低い声が聞こえて、振り返る

びゅっという風を切る音が耳元で鳴る


それを横目で見て、勢いよく振り返り

剣を振り下ろす



甲高い金属音が世界に響いく




「貴様ぁっ!!!」


剣をガチガチと擦りあわせながら、目の前のガスパルが大声でそう叫ぶ

血走った目が、ギラギラと野獣の様に光っ
ている