「私の心も、アレンのものだ」



優しく私の髪を撫でるアレンに、そう言う



こんなにも愛おしい人は、どこにもいない

何に変えても守りたいと思える人は――



目の前で驚いたように目を見開くアレンの首に手を回す

飛びついた途端に微かにアレンの体が揺れたが、強く抱きしめて受け止めてくれた




きっと彼が私の『約束の人』

固い約束で結ばれた人



ぎゅっと抱きしめると、応える様に私の背にまわった腕の力が増す



まるで鏡の様だと思った



私が笑えば、アレンも笑う

どこにいても一緒

見つめれば、見つめ返してくれる



涙が散る中、ギュッと瞳を閉じた




そうなればいい――と思って