「――…側にいてほしい」




何も言わずに瞳を細めて私を見つめるアレンに、思わずそう呟く

ずっと心の中に閉まっていた、私の弱さが零れ落ちる



もう誰も失いたくない

1人ぼっちは、もう嫌だ

――あんな気持ち、もう二度と味わいたくない



ぐっと噛みしめた唇

まるで何かに、しがみつく様に強く噛んだ



そんな私を見て、頬に流れた涙を唇で受け止めたアレン

頬に彼の熱が伝わって、安堵が満ちる



ゆっくりと伏せた瞳を開けて、もう一度柔らかく微笑んだアレンから目が離せない

あまりにも、美しくて




「俺は、どこにもいかない」

「――」

「俺の心は、レイアのものだ」




そう言ったアレンが愛おしくて

その言葉が嬉しくて

涙が途端に溢れた


頷く度に涙が散る

キラキラと光って、地に落ちる